クンダリーニ覚醒の奥義 チベット体操「第6の秘儀」(2022年9月号)

解毒+活性でナチュラルに上昇する

ヨガと並び称される東洋の智恵に「チベット体操」があります。
現代では若返りやダイエットの効果で着目されていますが、そもそもの起源は、11〜12世紀頃、チベット僧侶が瞑想に入る前に行なう儀式として始めたもの。

伝承されているのは6つの体操で、そのうちの第1から第5までの体操は、それぞれのチャクラを活性化させ、第6の体操は、クンダリーニ覚醒を目的としたものです。
それゆえ「秘儀」として一般には公開せず、師から弟子へと大切に守り継がれてきたのです。

このたび、日本におけるアーユルヴェーダの第一人者で、チベット体操をいち早く日本に紹介された西川眞知子さんに取材し、この第6の秘儀の意義や、やり方についてお聞きしました。
前提となる心構えもしっかり入れて、アクエリアス・風の時代だからこそ公開されるこの叡智の真髄を汲み取りましょう。

お話◎西川眞知子さん 取材・文◎中野洋子、編集部 構成◎編集部 イラスト◎ツグヲ・ホン多


「真の覚醒」のためにはまず、毒素を取り除く

ヨガという言葉は「つながる」という意味で、自分と向き合い真我とつながるのが本来の目的。けれど現代のヨガは、ボディワークや健康法の傾向が強くなっています。

その点、チベット体操は一貫して「真我につながる」という本質を伝え続けています。その方法は、段階的に内側を磨くこと。具体的には、体の中心の脊椎にある気の通り道“スシュムナー”をきれいにすることで、自然な形でクンダリーニ覚醒をめざす方法です。

チベット体操ではチャクラを「コルロ」と呼びます。第1から第5までの5つのコルロが基本で、第1から第5までの体操は、それぞれのコルロを下から順番に、解毒して活性するのが目的です。

特に大切なのが、スシュムナーに存在する「グランティ(結び目、結節)」の解消。グランティとはいわゆる毒素で、エネルギーの流れを止める障壁になっています。

グランティはコルロごとに存在していて、たとえば「自信」や「意志」にリンクする第3コルロのグランティが詰まっていると、人生で起こることを自分で上手く消化できない、他人の言動が許せない、物事を否定的に見るという傾向になります。

毒素を抱えたままでは、心身の不調和だけでなく、あらゆる問題を生じてしまうのですね。

まず第1のグランティを取り除いてから活性化する、次に第2から第5までを同様に「解毒して活性する」をセットで行なうと、陰陽のバランスがとれた状態になり、エネルギーが通りやすくなります。

第6の秘儀を行なうのは内側をクリアにしてから

5つのグランティを無視して、いきなり、秘儀である第6の体操を行なうのはリスクを伴います。心身のバランスを崩し、悟ったつもりが、間違った幻想(マーヤ)を信じ込んでしまうことがあるからです。準備のできていない状態で、むやみに行なうことを避けるためにも秘儀とされ、隠されてきたのですね。

チャクラ活性と霊的な成長は連動しています。自分の内面と向き合い、確実に毒素を取り除きながら丁寧にチャクラを整えるチベット体操は、とても安全で効果的。スシュムナーがきれいになれば、エネルギーの活性に伴って、クンダリーニ上昇が自然に起こってきます。

今回、第6の秘儀の準備として行なう第1〜第5の体操の代わりに、「ソーハム瞑想」をご紹介します。
これは、光で内側をきれいにする方法です。

そして、内側のパイプがきれいになったら、いよいよ第6の体操「バンダトラヤ」に取り組みましょう。
ポイントは、呼吸のコントロールと、意識的に締める“バンダ”。クンダリーニのエネルギーを統合し、第6チャクラに引き上げて松果体を目醒めさせ、覚醒を安全にスピーディに進めます。

さらに、第7チャクラからエネルギーを放つと、宇宙と共鳴して一体化するような感覚になるでしょう。
私たちの力は個の小さな力ではなく、宇宙そのものの力になっていくのですね。

この体操は一度でできるものではなく、くり返しトレーニングすることが大事。体得しやすいように、2段階の方法を最後にご紹介しますので、イラストを見ながら実践してみてください。

自然なクンダリーニ覚醒でエンライトメントが起こる

地球がまるごと次元上昇している現在は、ある意味、覚醒しやすい時代といえ、肉体のまま覚醒することが、私たちのテーマです。でもそれは、波動上昇中の地球や大地とつながっていてこそ。そこがないと、大変容の波に呑まれて、逆に生きていくのでさえ大変になります。

チベット体操を日々取り入れることで、心身ともクリアな状態で新生地球の周波数とつながり、ブレない本質の軸を作ることができます。山にこもらずとも、日常が悟りの時間になっていくのです。

実際、チベット体操でクンダリーニ覚醒すると、あらゆる対立や二元を超えて統合が起こってきます。時間と空間を超越するので、エイジレスなボディに変容し、宇宙的視野で生きられるようにもなるんですよ。

覚醒というと、何か特別な力の体得を望む方がいるかもしれません。
たしかにエネルギーが変容することで、テレポーテーションや予知など、特殊能力が開発されることもありますが、それは目的ではなく副産物のようなもの。悟りとはどういうことか、以下のチェックリストを参考にしてみてください。

覚醒した人はこんな人!

「人は悟るとどうなるのか?」それを具体的に紹介しているのが、インドの聖典“バガヴァッド・ギーター”。
特別な能力を持つというより、人として美しいあり方、バランスのとれた人間性、自然体で生きることを示しています。
チェックリストを参考に、あなたの課題を見つけてください。
そこを意識しながら日常生活を送り、チベット体操を続けることをおすすめします。

□物事への執着や私利私欲がない
□ 理性的で正しい行ない、正しい判断をする
□ 他人の品定めや、自分との比較をしない
□ 見返りを期待しない
□ 自分自身の限界点を定めない
□ 気持ちが安定し、落ち着いている。不安などがない
□ 人の評価でなく、自分が自分を認めていれば充分
□ 日々感謝の気持ちで過ごしている
□ 落ち着いた穏やかな表情をしている
□ 親しみやすい笑顔をしている

霊性が磨かれることで、人としてのやさしさや思いやりにあふれ、自他に愛を与えられるようになること。現実に根ざした宇宙観や、宇宙意識を持って生きられることのほうが、遥かに重要です。あるがままの自分に回帰することこそ、真の自由と豊かさといえるでしょう。

宇宙と地球とつながって愛のエネルギーが循環する人は、中から光を放つようになります。それが、エンライトメントです。地に足のついた幸せな覚醒をめざしていきましょう。

西川さんに教わる!クンダリーニ覚醒ワーク 瞑想&体操

まず、チベット体操の第1 から第5 の代わりに「ソーハム瞑想」を行ないます。鼻呼吸でソー( 吸う)ハム( 吐く)と心で唱えながら、宇宙エネルギーが内側をきれいにしてくれることを意図して実践。5回ほど行なうとすっきりするでしょう。この呼吸の目的は「本来の自己は宇宙大」ということに気づくことです。

内側がクリアになったら、第6の体操「バンダトラヤ」を行ないます。バンダは「締める」「制御する」の意味、トラヤは「3 」の意味で、主要な3ヵ所を締める動きがポイント。最初は動作に慣れるため“ 吸った状態”で息を止めて行ないます。スムーズにできるようになったら“ 吐ききった状態”で息を止めて行ないます。3回くり返しましょう。起床に行なうのがおすすめ。1日をよいエネルギーで過ごせます。(西川さん)

クンダリーニ覚醒ワークの手順●ソーハム瞑想

ソーハム瞑想1.立った姿勢でも、椅子に座っても、 あぐらを組んだ状態でもOK。背筋を伸ばして胸を広げる。心で「so (ソー)」と唱え、鼻からゆっくり息を吸いながら、宇宙のエネルギーが第7チャクラから入り、スシュムナーを上から下へ通るのをイメージする。

ソーハム瞑想
2.心で「ham(ハム)」と唱え、鼻から息を吐きながら、エネルギーが下から 上へと昇り、自分という小さな意識が 宇宙の存在に融合していくと意図する。自分のペースで5回くり返す。吸うのは必ず鼻から行なうが、鼻から吐くのが難しい場合は口から吐いてもよい。

●第1ステップクンダリーニ覚醒ワーク

1.足を肩幅に開き、息を吐いて体を真っ直ぐに起こす。

クンダリーニ覚醒ワーク2.膝に手を当て中腰になり、鼻から息を吸いながら、会陰をグッと引き締める

クンダリーニ覚醒ワーク

3.首を曲げて鎖骨にあごを当て、のどを締める。息は止めた状態。

クンダリーニ覚醒ワーク

4.横隔膜を上部へ引き上げ「飛翔 する」と意識して静止。腹部を締める。息は止めたまま、体の中心を通るエネルギーを第6チャ クラへ上げ、さらに第7チャクラから宇宙へ放つと意図する。

クンダリーニ覚醒ワーク

5.鼻から息を吐きながら上体を起こし、のど、会陰、腹部の順にゆるめてリラックスする。

6.「1」から「5」までの動作を3回くり返す。

 

●第2ステップ
第1ステップを数日行なって、1 〜5 の動作がスムーズにできるようになったら、翌日からは息を吐ききった状態で、息を止めて同様に行なう。


アーユルヴェーダマスター
西川眞知子さん

Profile
にしかわまちこ◎日本ナチュラルヒーリングセンター、アーユルヴェーダ研究所など複数団体の代表を務める。幼少期の病弱を自然療法で克服したことをきっかけに、大学時代よりインドやアメリカなどを歴訪し、自然療法に出合う。自らの経験と研究をもとに「日本ならではのアーユルヴェーダ」を提唱。体質別健康美容法を提案し、独自の簡単生活習慣改善プログラムを構築。健康美容のコンサルティング、商品開発などに携わるかたわら、講演、セミナーなど幅広く活動。著書『これ一冊できちんとわかるアーユルヴェーダ』(マイナビ出版)ほか多数。
https://www.jnhc.co.jp/company/


 

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